積立投資とドルコスト平均法
加藤浩次
「エミンさん、300万円以内の資金がある場合、どんな投資をおすすめしますか?」
エミン・ユルマズ
「そうですね、2種類の投資信託を積み立てるのが良いと思います。例えば、オールカントリーを選んでも、半分はアメリカ株ですから、バランスが取れています。ただ、私は日本株にも強気なんです。日本株にも積極的に投資すべきだと思います。」
加藤浩次
「日本株に強気なんですね。でも、初心者がいきなり個別株に手を出すのはハードルが高いですよね?」
エミン・ユルマズ
「そうですね、だからこそ投資信託やETFのような分散投資が重要です。例えば、新興国の投資信託を10%ほど組み入れたり、金のETFを少し加えることでリスク分散が可能です。ドルコスト平均法を使えば、相場の上下に関係なく長期的な利益が期待できます。」
加藤浩次
「ドルコスト平均法ですね。相場が高いときも安いときも同じ額を積み立てるから、平均して利益が出やすいというわけですね。」
福利効果の重要性
加藤浩次
「新NISAについても興味があるんですが、積立は早めに始めた方が良いと聞きます。どう思いますか、テスタさん?」
テスタ
「その通りです。積立を早めに始めることで、福利の恩恵を受けやすくなります。例えば100万円を年利5%で運用すると、次の年には105万円になります。その105万円にまた5%の利息がつくわけですから、雪だるま式に増えていきます。」
加藤浩次
「なるほど、福利効果でどんどん資産が増えていくんですね。だから早く始めるべきなんですね。」
テスタ
「そうです。特に資金に余裕があるなら、早めに始めて福利の力を最大限活かすべきです。」
自己投資 vs. 金融投資
加藤浩次
「でも、エミンさんは自己投資を優先した方が良いとおっしゃっていますよね?」
エミン・ユルマズ
「そうですね。例えば、若い人が100万円を持っていた場合、それをすぐに投資に回すよりも、まずは資格取得やスキルアップに使う方がリターンが大きいこともあります。自分の時給を上げることが、最終的には大きな資産を築くための第一歩です。」
加藤浩次
「確かに、自分の能力を高めて給与を上げることで、将来的にもっと大きな資産を運用できるようになりますね。」
エミン・ユルマズ
「そうなんです。自己投資を通じて自分の価値を高めることも、一種の投資です。これができてから大きな資金を投資に回す方が、長期的には効率的です。」
テスタ
「それは確かに一理あります。ただ、僕ならその100万円で投資の勉強をしながら少額でも運用を始めるのも一つの手だと思います。実際、僕も最初は少額からスタートしました。」
S&P500とアメリカ株への投資
加藤浩次
「S&P500についても話してもらえますか? 過去30年でずっと上がってきていますが、今後も持ち続けるべきでしょうか?」
テスタ
「S&P500は、アメリカの代表的な500社の株をまとめたインデックスで、過去30年で大きく成長してきました。日本の株式市場と比較すると、その成長は明らかです。インデックス投資の良いところは、個別株に比べてリスクが分散されている点です。ただ、将来のリスクも考慮しながら投資を進めることが重要です。」
加藤浩次
「リスクはありますが、それでも長期的には利益が期待できるということですね?」
テスタ
「そうですね。アメリカ経済が成長を続ける限り、S&P500は魅力的な投資先です。しかし、過去の実績に頼りすぎず、常に市場の状況を注視しながら投資を続けることが大切です。」
結論
この対談では、エミン・ユルマズとテスタがそれぞれの視点から、積立投資、自己投資、そしてインデックス投資について議論しました。積立投資は早めに始めることで福利の効果を最大限に活かすことができる一方、自己投資によってまず自分の価値を高めることも重要だと強調されました。S&P500への投資は長期的な視野で見れば有力な選択肢ですが、リスク管理も欠かせません。